愛知県名古屋市の名古屋タワーサイドクリニック|二重埋没法、豊胸、脂肪吸引、脱毛、美容皮膚科など幅広く行っています。

HOME

豊胸(シリコンジェルバッグ)、入れ替えも含め

豊胸(シリコンジェルバッグ)、入れ替えも含め

生涯にわたって安全で自然なバストをいかに作るかが大切です。
従って技術的な観点から考慮すべきことは
・何を入れるか?(材質は?形は?サイズは?)
・どこへ入れるか?(挿入部位は?)
・どこから入れるか?(切開部位は?)
という点です。特に乳房の手術は”science of plane of cleavage”ともいわれ、剥離面の正確な知識と技術が仕上がりや安全性に直結します。いずれの点も術者やクリニックによって考え方がまちまちであり、その結果仕上がりや安全性もまちまちとなっているのが現状です。
従ってクリニックの知名度や費用の面から盲目的に判断してしまうのではなく、十分な理解の上で自ら判断しなければ後悔することになりかねません。当然のことながら最終的には豊胸術を受けられる御本人が術者やクリニックを選択するという形で判断されることになります。
以下当院の方針を述べます。


豊胸術を受けるにあたって・・・何を入れるか?

現在の選択肢としては

乳房インプラント
ヒアルロン酸(SubQ)
自分の脂肪
の3通りがあります。

まず「自分の脂肪」ですが、結論としては現時点では積極的にはお勧めできないと考えています。採取した吸引脂肪は速やかに濾過などの処理により水分を除去し不純物を除去し細かく満遍なく移植することで生着率を保つように心がけて注入をするわけですが、そのような注意深い処置でも生着率は40%以下です。
そして脂肪壊死に伴う@生着不全、Aしこり、嚢疱形成、石灰化、B感染、などが高頻度に合併します。しかも一度注入してしまったものはもとに戻すことは不可能です。
従ってもともと自分の体にあるものだから安全にちがいない、といった感性的な判断で安易にこの方法を選択すると後悔することになりがちです。但し今後、採取・前処理・移植技術がさらに改善していけば乳房に対する脂肪移植を見直すこともあるでしょう。現在脂肪から抽出した幹細胞を一般的な脂肪細胞に混ぜ、乳房に注入する方法も試されています。これは新たな脂肪細胞を形成し、血管を誘導して新たな乳房組織になり、成長させることを目指したもので新しい取り組みですが効果はわずかで、現時点では完成度の高い処置とはいえません。

ヒアルロン酸(SubQ)」ですが、これは別項で述べます。→こちらのページをご覧ください

乳房インプラント」は、内容、性状、形態によってシリコンジェルバック(ソフト、コヒーシブ)、生理食塩水バック、ハイドロジェルバックに大別されます。内容物はそれぞれ順に、半重合し架橋された流動性シリコンジェルや重合度の高いコヒーシブ(粘着力のある)なシリコンジェル、生理食塩水、吸水性ポリマー(ポリサッカライド、PVP、CMCなど)です。

生理食塩水バッグは安全ですが他の乳房インプラントと比べると触り心地が不自然で皺ができやすい難点があります。また時間とともに生理食塩水が漏れ出ることがしばしばあります。ハイドロジェルバッグは破損した場合被膜を通過して周囲組織に浸潤し除去が不可能になります。安全性を示すデータが無く、英、仏では使用が禁止されています。従って現時点では乳房インプラントのなかでもシリコンジェル充填乳房インプラントが仕上がりと安全性を兼ね備えた総合的には一番良い選択肢だと考えています。
2006年11月17日アメリカ食品医薬局(FDA;日本の厚生労働省に当たるHHS に属する一機関)はAllergan社とMentor社のシリコンジェル充填乳房インプラントを販売承認しました(Allergan社の製品をINAMEDといい、Mentor社の製品をMemoryGelといいます)。
プレスリリースは以下のようです(英語です)。
こちらをご覧ください

安全性と有効性のデータが以下に閲覧できます。

Allergan社 こちらをご覧ください(PDF)
Mentor社  こちらをご覧ください(PDF)

これらはいずれもソフトシリコンです。コヒーシブシリコンはより重合度の高いものでさらに安全性の高いものですが、ソフトシリコンよりも歴史が浅いため現在認可申請中です。

また乳房インプラントの製造メーカーには、Mcghan/Inamed(米)、Mentor(米)、PIP(仏)、Eurosilicone(仏)、Arion(仏)、Sebbin(仏)などがあります。
こちらをご覧ください

さらにインプラント外膜にはスムースとテクスチャードがあり、前者は表面が平滑な従来のタイプで後者は表面に細かい凹凸があるものです。前者はインプラントよりひとまわり大きな被膜が形成されるよう半年あまりにわたって乳房のマッサージを続ける必要があります。マッサージが不十分だと柔らかく動きのある乳房になりません。しかしマッサージ自体がインプラントに負担をかけますし痛いものです。後者は表面の細かい凹凸が被膜のコラーゲン線維配列を多次元的なものにするために伸縮性に富む薄い被膜がインプラントぴったりに形成されます。従って動きに若干制限はありますが柔らかい乳房が出来、マッサージは不必要です。

豊胸術を受けるにあたって・・・どこへ入れるか?

現在の選択肢としては

乳腺下へ挿入
大胸筋下へ挿入
大胸筋筋膜下へ挿入
があります。
インプラント挿入層として、乳腺下、 大胸筋下、 大胸筋筋膜下を選択するわけですが各挿入層にはそれぞれに利点、欠点があります。乳腺下法の主な欠点としては皮下脂肪の薄い人はインプラント次第ではインプラントのエッジが触れることがある(palpable edge)、姿勢が猫背傾向の人や胸壁の陥凹が強い場合など、波打った皺が乳房下縁に現れることがある(rippling)といったことが挙げられます。筋下法の欠点は常時大胸筋収縮の圧迫により内上側が薄くなり外下側が膨隆することになりインプラントへ負荷がかかります。それに伴い長期的なインプラントの移動の可能性、上肢の動きとともに乳房も動くことがある、術後の痛みが強い、大胸筋の起始部の一部分を切断しないと良好な結果が得られないことがある等が挙げられます。大胸筋筋膜下の欠点は乳腺下法の欠点に加えて、大胸筋に密着している浅胸筋膜浅葉を剥がして剥離層を形成するために出血や浸出液の貯留を生じ、後述する被膜拘縮の発生率が高まる、言うは易く行うは難しで慎重な手術をもってしても大胸筋の一部が裂けて浅胸筋膜浅葉に付着する可能性がある点などです。

患者さんの御要望も良くお伺いして総合的に挿入層を決定しますが、極端に痩せ体型でない限り原則として乳腺下とすることで最も良い結果が得られると考えています。


豊胸術を受けるにあたって・・・どこから入れるか?


腋窩切開
乳輪周囲切開(乳輪横切開、乳輪縁切開)
乳房下縁切開
を選択することになります。但し大胸筋下に挿入する場合は1)腋窩切開となります。

乳房下縁切開」はインプラント挿入後の乳房下縁予定線から皮下筋膜を切開し大胸筋腹部の腹直筋鞘前葉移行部の筋膜上を上方に剥離します。インプラント挿入部への距離は近く直視下に剥離面が確認できる利点はあるものの、乳房下縁に切開線が残るのは大きなデメリットです。

乳輪周囲切開(乳輪横切開、乳輪縁切開)」は乳輪周囲を切開し、乳腺を下方に断ち切って(乳輪横切開)あるいは乳腺を迂回するように(乳輪縁切開)インプラント挿入部位に到達します。切開線は比較的目立ちにくいものの、乳腺自体にメスが入ることが大きなデメリットです。

従って当院では切開部位は「腋窩切開」を基本としています。インプラント挿入部位までの距離があり手技的に熟練を要するものの乳腺自体を傷つけないことは大きなメリットです。膜の解剖に基づいた丁寧で正確な手術を行えばほとんど出血もなく被膜拘縮の発生頻度もごくわずかに抑えられます。挿入時にインプラントを傷つけないように切開長は3.5-4.0cm程度とします。但し乳がん手術後の乳房形成や修正手術、乳輪縮小を同時に行う場合などは2)3)が選択されることがあります。いずれの切開法による場合も創縁を保護する当院独自の工夫があります。また術後の肥厚性瘢痕、ケロイドを防止する対策もしています。


豊胸術の麻酔

硬膜外麻酔と少量の静脈麻酔を組み合わせて行います。硬膜外麻酔とは硬膜の外と黄靱帯の間の狭い間隙に局所麻酔薬を注入して一時的に末梢神経遮断を行う麻酔法です。少量の鎮静作用のある薬を併用するのみで鎮痛薬や吸入麻酔薬は必要ありませんので体への負担は全身麻酔に比べて軽微です。意識を保ったまま、胸部の痛みだけを取り除くことができます。
手術中は浅く眠っていただきますが、手術の仕上げ段階で半座位になって頂きご自身の目でバストの大きさや形を確かめていただくことが可能です。また術後鎮痛作用も継続するので帰宅時の創部の痛みが他の麻酔に比べ遙かに楽です。高位の硬膜外麻酔は手技的に特に熟練を要する麻酔法ですが豊胸術に適した非常にすぐれた麻酔法です。


豊胸術の合併症、後遺症、トラブルなど

  • 被膜拘縮(カプセル拘縮)
  • 乳首や胸部の知覚異常
  • インプラントの位置異常
  • インプラントの破損
  • 血腫、感染
などが挙げられます。生体は異物が体内に存在するとその異物をコラーゲン線維を中心とした線維性被膜で覆い隠そうとします。例えばおなかの手術でおなかの中にガーゼやタオルなど置き忘れると数年後被膜に覆われた塊になっています(いわゆるガーゼオーマ)。乳房インプラントも生体からみれば異物ですので同様に被膜化されます。その反応が強く出て縮んだ状態が被膜拘縮という状態です。この状態は生体の個体差もありますし、手術の方法にも左右されます。
その他の合併症の詳細はFDAのホームページからレポートがあります。
こちらをご覧ください

 


術後経過・アフターケアについて

美容の手術は"手術をしたら終わり"ではなく術後の定期検診が必要となりますが、豊胸術は何にもまして術後の検診が重要となります。豊胸術の場合、若干ゆとりを持ってインプラント挿入部を作ってあり、術後の慎重な管理が必須です。バストのスタビライザーや医療用テープなどでインプラントの位置をある程度制限し、最適な位置で固定されるように管理します。特に最初の2週間は非常に重要です。従って術後ある程度時間的余裕があるタイミングで手術を受けられることが望ましいと考えられます。術後は3日後、7日後、14日後、1か月後3か月後、6か月後の検診を行っています。


豊胸術で大切なこと

生涯にわたって安全で自然なバストをいかに実現するかが豊胸術に求められます。そのためには正確で十分な知識経験が治療者には求められますし、手術を受ける患者さんも十分な理解が必要です。そのうえで治療者の丁寧な手術が術後の仕上がりを決めます。ステップバイステップに、時間をかけて丁寧に淡々と作業することが必要です。
インプラント挿入部の作成はあたかも張り付いた脆いシールを丁寧に剥がす作業に似ています。粗雑な操作は筋膜を簡単に傷めてしまったり乳腺組織を割いてしまいます。また出血や感染の原因になります。ひいては被膜拘縮の発生頻度を高めてしまうことになります。
再手術の症例で、乳腺下の手術を受けられているはずなのに実際には乳腺後脂肪組織内に留置されていたり、ひどい場合は乳腺組織内に留置されている例はしばしば遭遇することです。インプラントが裏表逆にひっくり返って留置されていた例もありました。1日に多くの手術をこなすために、タイムアタックのように手術時間を短く済ますことを良しとする悪しき風潮が一部の美容外科に見受けられます。確かに手術の種類や状況によっては時間と闘いながら行わなければいけない手術もあります。心血管手術や産婦人科の緊急手術などや血圧の上がらない激しい腹膜炎の手術などは時間との戦いの手術です。しかし美容外科の予定手術に時間との戦いの手術はありません。豊胸術に限らず美容手術で重要なことは一動作一動作時間をかけて丁寧に一定のトーンで手術することです。

乳房インプラントについてのQ&Aは以下で確認できます。
こちらをご覧ください


各種製品テスト

■コヒーシブテスト
ジェルの凝集性をテスト
30分で0〜1cm以内の流動性をチェック




■衝撃テスト
高層ビルから落下した場合と同程度の衝撃をインプラントに与え、インプラントの強度をテスト




■耐久性テスト
プレートの間にインプラントを挟み、圧力を掛けた状態で200万回の振動を与え、インプラントの耐久性をテスト




■シェルの伸長テスト
インプラントのシェル(外層)を切り取り、7倍以上に伸縮可能であることをチェック




「豊胸」施術例


48歳 マックギャン バイオセルバック(ソフトタッチ、アナトミカル) 215g (cc)




33歳 マックギャン バイオセルバック(ソフトタッチ、アナトミカル) 215g (cc)




52歳 マックギャン バイオセルバック(ソフトタッチ、アナトミカル) 215g (cc)




33歳 メンター コヒーシブV(アナトミカル)215g(cc)




39歳 マックギャン バイオセルバック(ソフトタッチ、アナトミカル) 185g (cc)




39歳 マックギャン バイオセルバック(ソフトタッチ、アナトミカル) 215g (cc)




48歳 マックギャン バイオセルバック(ソフトタッチ、アナトミカル) 185g (cc)




34歳 マックギャンバイオセルバック(ソフトタッチ、アナトミカル) 245g (cc)




50歳 アナトミカル 215g (cc)




29歳 マックギャン バイオセルバック(ソフトタッチ、アナトミカル)215g(cc)


■生理食塩水バック(前医による)からの入れ替え例

48歳 マックギャンバイオセルバック(ソフトタッチ、アナトミカル)185g(cc)


■バック挿入部の経時的変化の例




■施術後の胸部単純X線像



■施術後のマンモグラフィー像











ページの先頭へ